最近「sharebaseを高木さんはどうして行きたいと思ってるんですか?」とよく聞かれるのですが、正直そういうのはありません。

sharebaseというのは別にすごい場所にしたいとかじゃなく、社会的な資源を共有しながらやりたいことを一人でやるよりも相当やりやすくなる場所でありさえすればいいと思います。

こんな感じで今日のブログはかなり理屈くさいので好きな人は読み進めてください。w そして部族のことはにわか知識なので細かいところは間違ってるかもしれません。でも伝えたいことのメタファーとしてはしっくり来ています。

コミュニティとトライブ(遊牧する部族)

僕が一番コミュニティのあり方としてしっくり来るのは以前sharebaseに来て講演をして頂いたイランの絨毯屋さんのトライブ(遊牧する部族)の話です。(いわゆる日本で言うノマドみたいな働き方のことではないです。)

遊牧民は牧草地にいます。そして、移動します。なぜ移動するのか?というと牧草がなくなるからです。で、次の牧草地を目指します。A,B,Cという牧草地があるとすると、部族の中のある家族は「Aの近くに親戚がおるからそこ行くわ」とAへ向かったり、それ以外の家族はCへ行ったり、別にけんかするでもなく行き先が違うから「またね」と分かれます。そしてCへ部族が向かう途中、他の地域から同じくCへ向かう部族が合流します。

合流した人たちの中にテント立てるのがめっちゃうまい人がいたとすると、「俺がみんなの分をやっとこうか?」となる。「じゃあ、俺かわりに料理つくっておくよ。」「火つけるのは任せて」とそれぞれが得意なことを請け負う。そうやってスキルの共有をしながら、C地点を目指す。

C地点では牧草をみんなで共有する。そして羊を増やす。そしてその羊の毛から得られる利益を共有する。C地点の牧草が無くなればまた違う地点へ向かう。それぞれの家族が向かいたいところに。

こうやって離散と集合を繰り返しながら、目的地を共有できる人同士で資源を共有し、それを育て、そこから得られる利益を分配する。

トライブから学ぶコミュニティの一形態。

ここで大事だなと思う点がいくつか。

①トライブ(遊牧民の部族)には羊と牧草地を中心に集まる

②目的地が違えば離散をするし、目的地が違う部族同士は協力しづらい(A地点に向かう部族とC地点に向かう部族)

③スキルと資源の共有に金銭は発生しない。

④最小単位は部族ではなく家族であるべき。

 

①トライブ(遊牧民の部族)には羊と牧草地を中心に集まる

っていうところにおいては、やはりコミュニティには物理的なつなぎ目が必要なんだと思います。これについてすごく共感できる話が搭乗できるロボットクラタスをつくった水道橋重工の倉田さんのインタビューに書かれていました。

実際のモノがあることが、やっぱり力があって、それに対して人は力を貸してくれる。だから、一番最初に人を集めるべき「じゃない」。という気がしているんですよね。
— http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140213/259688/?P=5

sharebaseも続いているのは物理的な空間があるからだと思います。同じメンバーでデニーズでミーティングをしていたとしたら、やっぱり続いていなかったと思います。中心にモノというか偶像がある良い例が東京のネコワーキング。猫がいるコワーキングスペースです。「猫が好き!」という点でつながっている人達です。悪い人がいる気がしない。w ここもやはり「猫にとっていいことは何か」という基準で物事が決まっていくそうです。

これに対して、モノが中心にないコミュニティはつなぎ止めるのが本当に難しい。概念は揮発性が高くて、「成功するためのコミュニティ」(笑)とかだと定義が曖昧すぎるし、共通認識がずれるし、なによりストーリーだけでは人をモチベートし続けるのは難しい。頭で分かるものよりも直感的、五感的に「感じれるもの」を中心に置くこと。それがコミュニティを結びつけて「何の為のコミュニティか」を共通認識させ続ける大事なことなんじゃないかなと思います。

②目的地が違えば離散をするし、目的地が違う部族同士は協力しづらい(A地点に向かう部族とC地点に向かう部族)

ものづくりをしていて人を探している時、「プログラミングが出来る人を紹介して」と言って紹介してもらっただけでは、本当に協力関係になれるかは難しい。彼と僕らが同じ牧草地を目指しているかわからないから。特にこの辺は完全に僕の主観ですが、サラリーマンのほうが面白いことを考える人が多い。個人事業主になっちゃうと自分の時間に対する収益を意識しちゃうから、仕事にしたくなる。そうすると生産性を求めてしまう。生産性のないことから新しいものが生まれると信じる人は、そこ一緒にやっていけなくなる。

ここでいう牧草地は価値観だったり、キーワード。または問い。「テクノロジーは僕らの生活を豊かにするか?」「遺伝子組み換え種子は僕らの生活を脅かすのではないか?」「女子力高めたい!」など共通のもの。同じものにYesと言える人同士じゃないと、つまり同じ牧草地に向かっている人でないと、スキルや資源の共有はできない。なんでも誰とでも共有しよう!というのは難しいなと思います。これ、sharebaseでずっと見てきました。ほんと大事、目的地。

③スキルと資源の共有に金銭は発生しない。

「5000円あげるから笑顔もらっていいですか?」と言ってもらった笑顔ほどうれしくないものはない。大規模な通常の経済圏では交換ツールは円とかドルで売買契約でいけると思います。ただ、テクノロジーによって個人の力が強くなって(Googleやfacebookや安価にものをつくったりできるようになったおかげ)小規模な経済圏(友達経済圏くらい)で暮らそうと思ったときに、ここで通用する交換ツールは円とかドルだけだと難しいと思うんです。その違和感は「お金あげるからテント張って」というのが友達間だとなんか不自然、というのと一緒な気がします。

あ〜、これめっちゃ根深い話です。話長くなりそう(苦笑)。別途ブログにまとめます。とにかく部族くらいの大きさの友達経済圏では金銭よりも社会的な価値の交換(そもそも交換じゃないと思うんですが)のほうが自然で機能しやすいと思います。すんません、わかりづらくて。次。

④最小単位は部族でなく家族であるべき

目的地とする牧草地が変われば、その部族は分割されるべきです。家族ごとに。会社は最後までいるのがいまだに前提だったりしますし、前提じゃないにしても望ましかったりするんですが、コミュニティに新陳代謝は必要だし、それは全く悪いことではない。本人同士も「またね」とさわやかに分かれれるもの。また、たまたま同じ目的地にいくことになったらまた合流するかもしれません。

よく街コンとかイベントサークルとかが「1000人規模のうんちゃかんちゃら!」みたいな話をしますが、人数はでかくないほうがいい。コミュニティが機能して同じ目的地を共有できるのってほんとリアルに10人とかそれくらいがいいところ。ライブ会場でも後ろにいけばいくほど会場の熱気がさがるように、人数が増えれば後列席が増える。10000人のライブをやるよりも100人のライブを100個やったほうがいい。

sharebaseでやるものはコアが10人程度の熱のあるコミュニティが軽く新陳代謝をしながらじっくりことこと盛り上がっていくのが一番いいんじゃないかなと思います。

社会的資源を共有し、耕し育て、そこから得られる益を分配する。

言いたい事ってこういうことなんです。すみません、小難しい言葉使って。これは僕がちゃんと噛み砕けていないからです。そのうちもっとわかりやすい言葉にします。でも、なんとか汲み取ってくださいw 社会的資源って、スキルだったり、人のつながりだったり、信頼だったり、知名度だったり、その人しか持ってない情報だったり。そういうのを共有することで場を育てる。そこを基地にしてそれぞれが自分のやりたいことを発信する。それが「アソビゴコロで育てる秘密基地」と名前を付けた理由です。

sharebaseはただの場所貸しではありません。物件のことではありません。ひとつのコミュニティのことでもありません。会社を離れれば僕らはただの豆粒です。そんな豆粒(ドット)がInnovationとCreation(.InC)ができる、みんなで共有できる基地が欲しいよね、という話からsharebase.InCができました。同じ牧草地に向かう無数のコミュニティが集まって社会的資源を共有し、耕し育て、そこから得られる益を分配できるようにもっとなったらなと思っています。


超長文でした。すみません。短く伝えることができません。そのうち短いバージョン書きます。超親切な人は是非こういった話を僕としてもらえると嬉しいです。僕はsharebaseにいます。ご連絡くださいませ。

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